「仕事って、お役立ちです」
それは今から8年前、初めて受講した起業家向けセミナーでのこと。
講師の口から出たこの一言で、仕事に対する私の世界観がガラリと変わりました。
「仕事って、自分が好きなことを、自分のためにするものじゃない。
できることを、誰かの役に立つために活かすことだったんだ。」
誰のために文章を書いていますか?
その気づきは、私の視野を大きく広げてくれました。
仕事をする者としての在り方しかり。
起業をサポートする立ち位置しかり。
中でもいちばんの変化は、文章を書く視点でした。
例えば、ブログの記事タイトルを書く時。
イベントの案内チラシをつくる時。
取材原稿を書き上げる時。
それまでは、アクセスを伸ばすために言葉を選び、集客のために表現を探る、
まさに自分のための作業でしかなかった文章づくり。
それが、「この文章は、読んでくれる人の役に立つだろうか」
という気持ちと常に向き合いながら、発信をするようになったのです。
あなたの発信を喜ぶ人が、きっといます
「起業3年のカベ」と書くより
「起業3年のカベにぶつかっていませんか?」と記したほうが、
「私の悩みはカベなのかな?」と、読んだ人に考えるきっかけを届けることができます。
「ほめ方セミナーでした」という報告タイトルより、
「人をほめる本当の理由」と話の中身に触れたほうが
「ほめることに理由があるの?!」と興味を掻き立て、
新たな世界を見せてあげることができます。
新しい情報提供や行動してみたくなる提案など、
どんな発信でも、読んで欲しいと思う人が一人でもいるなら、
文章づくりも「お役立ち」になるのです。
文章とは、自分が書きたいことを、自分のために書くものではありません。
誰かの役に立つために発信するものです。
ブログを書くネタがない、チラシの案内が
イベントの名前と日時のお知らせだけで終わってしまい、
何を伝えればいいのかわからない。
そんな人こそ「文章はお役立ち」という視点を、育ててくださいね。