お正月の楽しみの一つに箱根駅伝の観戦があります。
SNSなどでは、さまざまな大学やランナーたちの舞台裏も
アップされていました。
レース結果だけでなく、伝えたくなるドラマやストーリーがあり、
発信する手段も多彩になっている中で、取材する報道機関の
視点や切り口のオリジナリティが、ますます大事になっていると改めて感じます。
選ばれ、喜ばれるヒケツは自分の言葉で語ること
箱根駅伝……正式名称は東京箱根間往復大学駅伝競走。
関東地方の大学20チームが、東京・大手町から箱根芦ノ湖まで
往復10区間227.9キロを走る駅伝競走です。
私の地元・兵庫県は、駅伝王国と呼ばれるほど高校駅伝も強豪校が多く、
駅伝ファンがとっても多い地方なんです。
今年も青山学院大学が圧倒的な強さで総合優勝を果たしましたが
SNSなどでは、さまざまな大学やランナーたちの舞台裏もアップされていました。
走り終え「怖かった」と声を振り絞っていたランナーは、
追い抜かれてはいけないというプレッシャーとも闘いながら必死に走っていたそう。
そうした伝えたくなるドラマやストーリーがあり、
発信する手段も多彩になっている中で取材する報道機関の視点や切り口の
オリジナリティが、ますます大事になっていると改めて感じます。
同じ箱根駅伝、同じランナーという「素材」を扱う中で、
伝える・表現する「手段」を選択するとき
自分の「想い」「考え」を自分の「言葉」で届けることが
視聴者に選ばれ、喜ばれるヒケツなんだろうなと感じます。
そしてそれは、私たち個人事業主にも当てはまること。
それを、わたし自身が肌で感じた出来事がありました。
「教える」という言葉を使わない理由に共感されて
オンラインセミナーでお話をしたときのこと。
ふとした私のつぶやき……
「実は私、講座のお知らせ文や案内で『教える』って使ったことが
ないんですよね」といったことに、想像以上にたくさんの参加者さんが
「共感しました!」と声をかけてくださったり
ブログに書いてくださったりしたんです。
起業や文章づくりの講師というお仕事をお受けすることになったとき
ある言葉に出会いました。
「講師の仕事とは、お世話になった社会へのお返し業だ」
雷に打たれたくらいの衝撃と感激だったんです。
人様の前でお話をさせていただく内容は、
それまでに自分自身が身につけてきた技術や知識、情報だったりするわけですが
それらもすべて、それまでに何らかの形や機会を通して、
私自身が社会からいただいたもの。
ちょっと人より先に、手にすることができただけ。
たまたま私より後に、その道の知識や技術を身につけたいと思う人たちに
ちょっと先に手にできた先輩として、リレーのバトンを渡している感覚……
というと伝わりやすいでしょうか。
いわゆる「恩送り」ですよね。
この考えに至ってから講座やセミナーに立たせていただくのが
ずいぶん楽な気持ちになりましたし、違った意味で気合が入るようにもなりました。
私が「教える」という言葉を選ばないのは、こうした背景があるからなんです。
スキルも情報も、想いや考え、体験を乗せてこそ届くもの
そして気がついたこと。
やっぱり自分の気持ちをちゃんと見つめて言葉にし、
怖がらずに発信するって大切!
本当のお役立ちって、スキルや情報をお届けするだけじゃなく
そこに発信する人の想いや考え、体験を乗せてこそ
真価を発揮するものなんですね。
目には見えない想いや考えをきちんと拾い上げて言葉にするのは
骨の折れる作業ですが、ぜひ、挑戦してくださいね。