「野球界は、みんなキリのいい数字が好きだから」
誰のセリフだったか全く記憶にないのですが、確かに気になる記録です。
特に昨シーズンの大谷翔平選手の観戦は、“キリのいい数字”を追いかけ回した162ゲームでした。
待ち続けた末、ようやく9試合目に飛び出た第「1」号ホームランにはじまり、
日米通算「1000」本安打を通過。その後も、メジャー通算「100」盗塁に「200」号ホームラン、
「800」安打と続き、「30」号を放った翌日には、日米通算「250」号弾がスタンドイン。
「30」盗塁「30」本塁打をさらっと達成したと思ったら、
サヨナラ満塁弾で決着という劇的なストーリーで「40」盗塁「40」本塁打に到達。
さらに、誰もがハラハラしながら見守っていた「50」盗塁「50」本塁打は、
1試合6打席6安打3本塁打10打点という、キャリアハイ尽くしでの決着となりました。
ファンをとても楽しませてくれた2024シーズンでしたが、残念ながら最後は「59」盗塁「54」本塁打という、
なんとも口惜しく歯がゆさの残る数字で終わってしまったのです。
でも、ふと思いました。キリのいい数字じゃないけれど、これって本当に口惜しい数字?
数字の余韻は、新たな楽しみへの予兆
「59」も「54」も、実はとっても「余韻」を残す数字じゃないのかと気付いたのです。
「まだ続きがあるんだ」といわんばかりの59盗塁54本塁打は、今シーズンへ夢が続いてゆく期待を
大きく大きく抱かせてくれる数字ではないのかって。
そんな次の楽しみを残してシーズンを終わらせた大谷選手は、やっぱりただモノじゃないですね。